カテゴリー
マーケティング メールマガジン

進む時短と裏トレンド

LEMON(米津玄師)
夜に駆ける(YOASOBI)
新時代(ウタ from ONE PIECE FILM RED)

この3曲の共通点は何か?

ここ数年のヒット曲、確かにそうです。
ぎりぎりおじさんでも知ってそうな
ヤング層に人気の曲、それもそうです。

ただ今回の答えとしては、
イントロ0(ゼロ)秒」 です。

進む時短と裏トレンド

■ヒット曲のイントロが時短傾向に

先に紹介した3曲のイントロは0秒でしたが、
2021年のヒット曲の平均は約6.5秒だそうです。

昭和・平成の代表的なヒット曲のイントロは、
約17.5秒だそうですので、
この10年でイントロが10秒短くなったことになります。

みんなサビメロまで待てなくなっているのですね。

■直接の理由はサブスク

楽曲のイントロが短くなった理由として、
挙げられているのが音楽の定額聴き放題
(サブスクリプションサービス)の普及が
挙げられています。

利用者が好みの曲を探して、
次々と飛ばして再生していくので、
歌い出しやサビのメロディまで
時間がかかる曲はスキップされてしまう
わけなのですね。

他にも楽曲の時間自体も短くなっている
傾向があるとのことですから、
ヒット曲を狙うなら短時間勝負
ということになりそうです。

■他にも時短はトレンドになっている

●調理時短家電
2021年のヒット商品にランクイン

●動画・映画の倍速視聴
10分ダイジェスト動画も話題に

●ウーバーイーツ
コンビニの宅配も普及

●ネット通販
翌日おいそぎ便が当たり前に

例を上げればキリがないくらいに、
すでに時短の商品・サービスが
普及しています。

そのトレンドの中でのキーワードが
タイパ」。

コスパ=コストパフォーマンスではなく、
タイパ=タイムパフォーマンスという
時間を基準とした価値の評価です。

そういえば、先程動画サイトで目にした
「アタックゼロ」のショートCMでは、
「洗浄力」ではなく、
ワンプッシュで洗剤投入が終了と
時間短縮を訴求していました。

■裏トレンドにも注目

世の中、表があれば裏があるもの。
トレンドにも表の「時短」があれば、

裏には「推し」に代表されるような
一点豪華に時間と予算を消費する
スローなトレンドも存在します。

それが博報堂生活総研が提唱する
「トキ消費」。

その時、その場でしか体験できない
コトを共有するもので、
特徴は次の3つ。

●時間や場所の限定(非再現性)
●生活者の主体的な参加(参加性)
●参加による成果や応答(貢献性)

短時間に済ませる、結果を出す、
時短のトレンドの裏側に

時間と場所を共有することに
「時間」と「お金」をかける
スローな時間消費があるのですね。

これから表のトレンドだけでなく、
裏のトレンドにも注目していきたいと
思います。

(有馬)

出典:日本経済新聞
「倍速ニッポン」シリーズ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD02BC70S2A900C2000000/?n_cid=NMAIL007_20220913_Y&unlock=1
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD067GL0W2A900C2000000/
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0755H0X00C22A9000000/
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD095KV0Z00C22A9000000/