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<なるほど!なクリエイティブ>
いつものようにプレスリリースを読んでいたら、
富山大学での「仕掛学」的な取り組みを発見。
先日紹介した『阪神タイガースの「真実の口」』は、
大阪大学の松村真宏教授が“仕掛け”たものでしたが、
富山大学もなかなかではありませんか!
↓「仕掛学」はオモロイ! 前回の投稿はこちら↓
富山大学が主催した就活ガイダンスの告知ポスターが
「第34回 北陸コピーライターズクラブ賞」を受賞。
これはオモロイ!
■「つい見てしまう‥」標語のようなポスター

富山大学が主催した就活ガイダンスの告知ポスター。
その構成はキャッチコピーとイベント概要が記載されただけの
シンプルなもの。
それだけにコピーのメッセージが“刺さる”お知らせになっています。
「いつやるの?ヒマでしょ?」
「譲り合いは、就活以外で」
「就職活動も、一歩前へ!」
「鍵は預かった。ガイダンスへ来い」
など合計40種類
肝心の就活ガイダンスも200名の枠に対して500名の応募と
大盛況だったそうです。
■どこに貼り出しているの?「ココでしょ」

富山大学の就活ガイダンスの告知ポスターは、
受賞作品なので広告としても優れているのはもちろんですが
注目なのは貼り出した場所です。
大学で貼り出される就活ガイダンスのポスターといえば、
学務室の前や就職・キャリア支援センター、就活情報掲示板などの
いつも何か張り出されている場所が一般的。
ところが富山大学の就活ガイダンスの告知ポスターは、
自動販売機前、トイレ、階段、銀行ATM、駐輪場、テニスコート‥
学生と接する様々な場所に貼られ、
全44種類、掲示枚数は約200枚。
これは学生の間で話題になりますよね。



■仕掛け学として読み解くと
「仕掛学」の構造は以下で説明されるので
<物理的トリガ+心理的トリガ⇒行動の変化>
この富山大学の就職ガイダンス学内掲示ポスターを
当てはめてみると次のようになります。
●物理的トリガ
=ポスター:「視覚」のフィードバック
●心理的トリガ
=「ポジティブな期待」の個人的文脈
●行動の変化
=就活ガイダンスへの申込みの増加&就活を意識の向上
学生にすれば、
「あそこも、ここも、オモロイポスター、
ここまでされたら参加しないとしょうがないなー」
という気分になるでしょうし。
なにより仕掛けた側の教職員もノリノリだったであろうことは
想像できます。
■さいごに
教員・学生を巻き込む“共犯型プロジェクト”を
“仕掛け”たのは富山県高岡市のデザインスタジオ、
株式会社ROLE。
地方で仕掛けの効いた、いい仕事をしている人がいるのは、
同じ地方の人間として嬉しいですし、励みになります。
(有馬)
出典:PRTIMES
「つい見てしまう…」標語のような学内掲示ポスターが広告賞受賞!
富山大学が仕掛けた、就活ガイダンスの“地味に刺さるお知らせ”。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000046661.html