目次
ガチャから有料チケット方式へ
<視点>
功体験を埋没費用にできるか
私が愛聴している音声プラットフォーム
voicyのヤングニッケイで、
スマートフォンゲームの「ガチャ」について
転換点にきていると紹介されていました。
<概要>
■有料チケット方式へ
世界ではスマートフォン向けゲームの
ビジネスモデルが「有料チケット方式」と
なっています。
●世界の売り上げ上位ゲーム
⇒上位4番目まで全て
「チケット方式」を採用●日本の売り上げ上位ゲーム
⇒上位5番目まですべて
「ガチャ」方式を採用
■ガチャに法規制
ガチャはゲームを有利に展開できる
希少アイテムを獲得するために
何度もガチャを引くため多額の
費用を掛けてしまいがちです。
そのためガチャはギャンブル性が
高いと判断されるようになり
世界で規制が広がっています。
●2018年にオランダ、ベルギーで
ガチャが賭博に当たると判断
⇒ゲーム各社がチケット方式に変更
⇒フォートナイトがチケット方式を導入
1年間で約7,000億円を売り上げ
⇒テンセントが有料チケット方式に注力●日本でもガチャが社会問題化し
「コンプリートガチャ」などが規制された
このままガチャに頼っていると
世界市場を狙えないばかりか
収益源を失う可能性があります。
<ポイント>
■ガチャを埋没費用と思えるか
行動経済学でよく出てくる用語に
埋没費用(サンクコスト)があります。
事業や行為の撤退・縮小・中止しても
戻って来ない資金や労力のことで、
すでに投下したコストがあるために、
「もったいない」「元をとらないと」
「損をしたくない」というように感じて
“意思決定を間違える”場合に
使われることが多い用語です。
世界的にガチャに対する
法規制が高まり、
競合他社がチケット方式へ
移行する中でも、
大成功し、会社を富ませてくれた
課金システムである「ガチャ」を
諦めるという意思決定は難しく、
いつ、どうように転換するのかが
問われますね。
<さいごに>
私が社会人として新人から中堅の頃、
印刷物の制作には、アナログな
「写植・版下」が必要でした。
それがパソコンでデザイン・出力する
DTPの時代になり、
「写植・版下」の仕事がなくなり
廃業する取引先を見てきました。
成功体験や磨いた技術も
いつか埋没費用になる。
60歳を迎え定年となりましたが
社会への貢献を続けるには、
常に新しいチャレンジが必要だなと
思った内容でした。
(有馬)
出典:
●ヤングニッケイ/voicy
娯楽と経済を紐解く!エンタメウォッチャーhttps://voicy.jp/channel/874/374603●日本経済新聞(会員限定)
スマホゲーム「ガチャ」頼み転機 日本勢、世界展開に壁
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC167DR0W2A610C2000000